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- PPG(エーテル)系80度ウレタンローラー!!
PPG(エーテル)系80度ウレタンローラー!!
PPG(エーテル)系90度ウレタンローラー!!
注型(金型無し)+研磨・研削加工
2日間
お客様が困っていた点
お客様が困っていた訳ではございません。しかし、ウレタンゴム屋の当社が何とかお客様に
よりよい品質で、素早い納期で、お手頃価格でウレタンローラーを製作するには
どうしたら良いか?と困っていました。
ナフサ価格の高騰やロシアとウクライナの戦争により、原油価格も上昇したことで
御多分に漏れずウレタンゴム原材料も高騰してきました。
そうすると、当社の様なウレタンゴム加工屋だけではなく、ウレタンゴム加工品を買って頂ける
お客様もエンドユーザー様に納める際になかなか利益が取れない状況になっております。
其れを何とか回避しようと、ウレタンゴム屋はウレタンゴム屋なにり創意工夫をしています。
その一端が今回の社内試作です。
製作のポイント
新しいウレタンゴム原材料の場合まずポイントになりますのが、イソシアネートの含有率です。
私共の場合ではNCO%と呼んでおります。勿論、Nが窒素、Cが炭素、Oが酸素ですよね。
その割合がウレタンゴム原材料にどれだけ含まれているかで、化学反応を起こす硬化剤の
配合比率が決定されます。この配合比率というのがミソなんです。
実は、ウレタンゴム原材料とウレタンゴム硬化剤と1対1で配合して、完全に化学反応を起こしてしまいますと
ウレタンゴムの良さが全く生かされないのです。
ウレタンゴム原材料:ウレタンゴム硬化剤=1:0.9で配合する事で1(原材料)の方が0.1残ります。
ウレタンゴム業界の言葉で言いますと、残留イソシアネートと言います。その残留イソシアネートと硬化剤が結合する事により
二次元結合・三次元結合に結び付き耐摩耗性抜群で抗張力の強いウレタンゴム加工品が出来上がるのです。
苦労した点
①注型現場
粘度が少し高く、攪拌時には少し違和感がありました。しかし、攪拌時の原料温度を若干上げる事により
攪拌しやすくなり、攪拌後の再脱泡により攪拌時のエアーも完全に取り切る事が出来ました。勿論、
注型時はスムーズに立て型の金型にも関わらずエアーは注型面まで上がって来ました。
②加工現場
やはり原材料の粘度が高いという事は、材料に粘り気があるのでどうしてもウレタンゴム研削・研磨で使う
砥石が熱を帯びてくる危険性があります。言い方は口語になりますが、「ネチャ付く」感じになりウレタンローラーの
外径面が溶けてくる様な感じは否めません。よって最終的には旋盤工程で仕上げるという事になりました。
③会社(こうば)全体
残念ながら、このトライは失敗に終わりました。この原材料ではこのホームページをご覧になってお問い合わせを
頂いたお客様に、品質の良い・短納期・価格も値ごろ感ありの製品を提供する事は叶いません。
しかしながらコレからもお客様に高品質・適正価格・短納期のウレタンゴム加工品を提供出来ます様
社員(さん)全員でトライして行きます。